昔、菅原洋一の「今日でお別れね～♪」という歌が流行りましたが、私もA&Aのブログはこれが最後になります。長い間皆様のご支援ご協力を賜りましたが、本年9月末をもってA&Aのパートナーを定年で退任致します。長年のご贔屓にただただ感謝申し上げるしだいです。ただし、公認会計士としてはまだもう少し世間様の御役に立ちたいと思い、10月1日をもって独立開業致しますのでご関係の皆様には後日改めてお知らせ申し上げます。
今後は本業のIPO支援業務を中心に会計や経営、特に営業のアドバイザリーをやりたく、また、リスクマネジメントを軸にした会社防衛のアドバイザリーもやりたいなぁと思っています。それから若手の会計士や税理士の方々に一般教養的なお話をしていきたいとも思っています。正直、士業の人達は専門知識と経験の塊ではありますが学問的なアプローチや人文科学・社会科学面の教養が不足しているように見えるので、長屋の隠居ではないですがそのあたりのおせっかいが出来ればと内心希望している次第です。昨年の東芝事件の後、金融庁の非公式な会議として「会計監査のあり方に関する懇談会」というのが立ち上げられ、会計監査や監査法人に関する色々な議論がされています。会議の議事録は誰の発言かは明示されていないのですが、メンバーのうち二人はよく知っている人なので議事録を読むとなんとなくわかります。議論の中で、大企業の社長達と対等に話を出来るような大人の(?)会計士が少ないのではないかという指摘があり考えさせられました。やはり実務家・専門家であっても幅広い知識や教養とか見識が必要だと思います。この懇談会の重点議論として監査法人のローテーション制度があげられています。今年6月から英国でも監査法人のローテーション制度が約350社の大企業を対象に実施されます。フランス等のEU各国では既に監査法人のローテーション制度が始まっているので、いずれ米国や日本も制度として検討すべき対象となるでしょう。このように、今後何年間かは会計士業界の制度改正や国際化等、激動の時代を迎えると思われます。
筆者は昭和52年に会計士補になって、以来39年間会計士業会で暮らしていますがさすがに寄る年波には勝てず、元横綱千代の富士の引退の弁ではないですが「気力・体力の限界」ということで会計監査人からは完全に引退するつもりですが、監査業界の今後については側面からウォッチしていくつもりです。
なお、オタク業(?)の方は時間のゆとりが出来たらさらに磨きをかけようと思っています。
ただ、これまでは有名な先生たちのお説のいいとこ取りをして自分の仮説検証に励んでいましたが、少し基礎的な勉強をやろうと思っています。特に歴史の研究は相当幅広い知識が必要なので、正直途方に暮れていますがコツコツと、古地質や古気象学、古代言語や文化人類学等のお勉強をして行こうと思っています。今はまっているのは分子人類学という分野で、男性のY染色体の研究成果をパクリたいと思っています。Y染色体は古い順にA系統からT系統まであるらしいのですが、日本人はD系統が4割くらいと最も多く、アジアでは非常に珍しい分布をしています。D系統染色体とほとんど同じ形態のE系統は今の中東イスラエル近辺に多く、D系統はチベットや中央アジアに分布していて日本人のルーツがこれまでの自分の仮説を裏付けるのではないかと期待しています。ちなみにアジアはO系統が広く分布していて、モンゴル人はC系統、中国河北人や韓国人はO系統が最も多いそうです。また、モンゴルや中国には無いO2b1という系統が日本では15%と3番目に多く、韓国にも8%ほど分布していて、今仮説検証中の古代朝鮮半島の南1/3くらいには当時の倭人が広く暮らしていたということを裏付けるかと思っています。縄文時代の石器遺跡は日本には約1万か所ありますが朝鮮半島では50～60位しか見つかって無く、縄文時代初期はほとんど無人だったと思われること。温暖化に伴い列島から朝鮮半島に縄文人=倭人が大挙移住して、原始的な国=邑を作って行ったのではないか。高句麗第19代の広開土王の碑にある倭軍を撃退したとあるのは、朝鮮半島在住の倭人の軍隊ではないのか。等々これまでの仮説を裏付けてくれるかなと楽しんでいます。
最後にマニアックなことを書きましたが、こんな調子で定年後もやって行きたいと考えています。
昭和55年入所の監査法人中央会計事務所での27年間、また監査法人A&Aパートナーズでの9年間を通して、お世話になった方々に心より御礼を申し上げて笹本憲一のブログを終えたいと思います。皆様お元気でヽ(^o^)丿

パートナー　笹本憲一