たまらなく写経をしたくなった時、私は京都の雲龍院を訪れることにしています。
雲龍院は静かで趣のあるお寺で、歴史ある写経道場があり、重要文化財に指定されている本堂「龍華殿」の御本尊の前で写経をすることができます。本堂に入ると、まずお清め(丁子を1つ口に含み、手に塗香を塗って、頭に酒水をかける)が行われ、静寂な空気の中、丁子を口に含んだまま、小さな木製の文机~江戸時代に後水尾天皇より寄進された歴史ある文机~の上で、薄く書かれた般若心経を朱墨でなぞっていき、最後に願い事と住所・氏名を書き入れます。
写経を終えた後は、美しいお庭を愛でながら、お抹茶とお菓子をいただきます。この癒しのひととき、春の季節には、満開の梅や桜といった素晴らしい特典がついてきます。
雲龍院には「悟りの窓」という丸窓があるのですが、この窓からは四季折々のお庭の美しい景色を楽しむことができ、まるで額縁に入った美しい絵画のようで、毎回違った色彩をカメラに収めるのも楽しみの1つです。これからの季節、「悟りの窓」は咲き誇る梅や桜で彩られることでしょう。
もうすぐ春、機会あれば訪れてみてください。
N.H
趣味:紅茶集め