A&A blog

中国はどこへ行く!!!

06.04

中国では先日来、次の指導者の一人と目された薄熙来氏が失脚して大騒ぎになっているようです。日本の新聞やニュースではあまり分からないようですが、香港紙等海外の情報によると内戦一歩手前のような緊迫した状況だったようです。中国の近代史を振り返ってみると、1910年頃孫文が東京で中国革命宣言をして清朝崩壊、その後数十年の内乱が続き、最後の段階で国民党軍と共産党軍の決戦の結果共産党軍が勝って共産党王朝ができ、今に続いています。当時の中国(この言葉は最近になって使われていて、当時は中国人も自国を「支那」と呼んでいました)は古代の春秋戦国時代みたいなもので地方軍閥や馬賊、山賊等の武装集団、自警組織が跋扈して日本軍等もその一つに過ぎなかったのです(一番強かったですが)。断っておきますが人民解放軍は中国共産党の私設軍隊であり、中国軍というものは今でも彼の国にはありません。なぜか!人民解放軍はもともとこのような地方軍閥や馬賊・山賊等の武装集団が元になっていて、共産党直属の軍隊は国共内戦時の華北兵団しかありません。中国共産党の主役朱徳元帥も地方豪族、というか山賊の親分みたいなものです。このときの歴史がいまだに尾を引いていてその地域の「利権」を一手に握っています。
香港も広東軍(葉剣英創設)の利権が強く入り込んでいるので北京政府の思うままにはいきません。この国の統治は軍を抑えない限り成り立たないのです。
薄氏の勢力地盤である重慶(もともとは大連ですが)は人民解放軍の成都軍区にあたり、第14集団軍(約2~3個師団)が含まれ、これは薄氏の父親である薄一波(革命の元老で元副首相)が創設した軍隊がルーツです。内戦一歩手前の一触即発状態だったという意味がおわかりいただけたでしょうか。近代史的にも中国は国家としての近代化に失敗していていわゆる近代国家になり得いてないという中国学者もいます。現在の中国の権力構造は「国家主席」「共産党総書記」「中央軍事委員会主席」の三権からなっていて、現在は胡錦濤氏が全て兼任しています。必ずしも一人が全てを兼任するわけではないので、秋の全国共産党大会でどうなるかを世界が注目しているわけです。私の予想は国家主席は習近平氏(太子党)、中央軍事委員会主席は胡錦濤氏が留任、問題は総書記がどうなるか。現状は太子党や上海閥への団派(共産党青年団派)の攻勢が著しいので、場合によっては習近平兼任ではなく、李克強氏(団派)か李源潮氏(中間派)もあり得るとみています。
といっても個人の独裁体制は毛沢東でコリゴリと鄧小平が禁止したので、江沢民以後は集団指導体制がとられており、主要な意思決定は国家主席等も含んだ政治局常務委員会の9人で決定されます。その下に25人でなる政治局委員会があり、さらにその下に200人くらいの中央委員会があります。
一見マニアックなことを調べていると思われるでしょうが、権力構造の変化によって、日本とのかかわり方や海外からの進出企業等への影響、これから発展する地域がどこになるか等が大きく左右されるからです。団派が勢力をつければ華北を一大経済圏にしようという戦略が進むでしょう。ちなみに上海や広州等は既にバブルが崩壊していますが、満州や内蒙古、新疆ウイグル等の僻地は今バブルが始まっているようです。広いですからね。
秋の全国共産党大会でどうなるか、「中国はどこへ行く!!!」見ものです。

笹本 憲一
一言: 最近のオタクな日々を徒然なるままに書きました。
略歴 : 中央大学商学部、日本大学大学院修了後、日本大学講師を経て監査法人中央会計事務所入所。中央青山監査法人時代は事業開発本部で横浜株式公開部長、CSR部長担当。平成19年7月監査法人A&Aパートナーズ代表社員就任。
趣味 : 歴史研究(先史~昭和史)、軍事研究(現在防衛省系NPOの監事)
    その他マルチオタク(鎧甲冑・戦史・犬・国際情勢・印刷機械……)
スポーツ:100を切れないゴルフと挙がらなくなったバーベル
天敵 : ネギ

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