「そうだ、富士山に登ろう!」
子供たちとそう決めたのは、いまから半年の前のことです。
とりあえず二年後に富士山頂を目指すことにし、そのための体力作りに毎月、近場の山を選んで家族で登ることにしました。これまで、高尾山、御岳山、そして日の出山と、子供たちが達成感を味わえるように同じ山を複数回登っています。
この半年、有り難いことに山登りをしながら、子供たちの成長をあらためて実感することができました。
子供たちにとってはじめて登る山は、ゴールが見えないため常に不安があるようです。
ペース配分もわからないため、時に無邪気に走っているかと思えば、バテて弱音をはき、立ち止まります。親は子供たちを励ましながら、子供たちが想像できるような「ゴールのイメージ」を伝えながら、前に進めるように後押しをします。
ところが、二度目ともなれば勝手がわかり、子供たちの行動は異なります。彼らは自らペース配分をし、姉弟が助け合いながら、ゴールを目指していきます。さらに彼らなりの「ゴールのイメージ」ができると、先頭にたって親を誘導し、前に進みます。
そんな彼らの後ろ姿をみて、本当に微笑ましく思えます。
次回は、子供たちにとってはじめての陣馬山。彼らがどのような表情や行動を見せてくれるか、いまから楽しみです。
齋藤晃一(さいとうこういち)
「散歩」のようにゆっくりではありますが、一歩一歩精進していきます。