A&A blog

いたい話

07.16

こんな怪我をしたことがある、痛い思いをしたことがある。
そんな話をすると「いや自分の方が痛かった」「私もこんな痛い思いをしたことがある」「私も」「私も…」
と、まるで自慢のような痛い話で盛り上がった経験は、皆さんもあるのではないでしょうか。
私もこれまで爪が剥がれた、骨折した、階段から落ちた、腰がぎっくり…など痛い思いをしてきました。
その中でつい最近、怪我の種類としては打ち身という比較的ありがちな痛い話をしてみます。
ある月曜日、出勤すべくそう長くはない自宅の階段をいつものように下っていた時にそれは起こりました。
(あっ)と思った次の瞬間、ダダン!と音を立て気がつけば元いた段よりも低い所に座り込んでいました。
そうです、階段から落ちたのです。
まだ十代のころ階段から落ちたことはあります。歩道橋で足が縺れ、気がつけば踊り場に転がっていました。
その時は痛みより恥ずかしさが勝りすぐに周囲を確認、周りに誰もいないことにホッとして急いで立ち去りました。
しかし今回はそれができない。
歩道橋の時よりもずっと地味に、たかだか3段程度を落ちたのにも関わらず立ち上がることができませんでした。
「おお…おお……」
と声にならない声で呻きながら腰に感じる鈍痛に悶えること5分ほど、手すりに捕まりなんとか立ち上がると今度は左足が猛烈に痛い。
しかしぱっと見て折れている感じもないしすぐに治るだろう、なんてたかをくくり履きやすい靴で家を出ます。
が、家を出て少し歩いただけで足が痛い、やっぱり猛烈に痛い。
それでも家を出たのだから行ける!行ける!と念じながら足を引きずりなんとかバスに乗り込みました。立ったまま揺られることしばらく、いつもより遅れて駅に到着です。
この痛みで上れるだろうかと懸念していた駅の階段は、意外なことに歩くよりも楽に上ることができました。
電車に乗って、さあいざ事務所へ…としばらく、痛みがどんどん増してきます。
冷や汗が出て、このままでは車内の揺れに耐えられない、支えられない!とよたよたと慌てて電車を降りました。
ベンチに座って落ち着こうとするも痛みはどんどん大きくなりこれはもう無理だと判断、連絡を入れて緊急のお休みです。
そこからがまた大変でした。
途中まで来た道を引き返し、整形外科のある病院に向かいます。
痛みはひどくなる一方で、足はずるずると引きずった状態です。
自分は朝から何をやっているのか…情けない気持ちでひぃひぃと病院にたどり着いた時点で疲労困憊、午前10時ごろのことでした。
とにかく混雑する月曜日の総合病院。
診てもらえたのは12時ごろで、その時には打った腰の痛みも増し座っているのもつらい状態に…
ここまで痛いのだから、もしかして骨が折れているのかもしれない。
そんなことを思いながらレントゲン写真を見ると先生が一言、
「足も腰も、骨に異常はないですね。打ち身だと思われます」
「え…」
ここまで痛いのに打ち身、休んだのに打ち身、釈然としません。
しかしレントゲンに間違いはなく、患部の触診もないまま湿布薬と薬をもらい診察は終了です。
(余談ですがこのレントゲンで過去の剥離骨折の後が見つかりました。しかし足を骨折した覚えはありません…)
打ち身ならすぐに良くなるでしょ。
どうにか家に帰り薬を飲むころにはそんな風に思うようになっていました。
依然として痛みはひけません。が、打ち身なら…と楽観視。
そしてろくに動けぬまま翌日の朝を迎えます。
痛い。
昨日よりも痛い。
歩けない。
「すみません、歩けないので今日もお休みを…」
次の日も、次の日も…
打ち身を甘く見ていました。
とにかく痛い。動けない。そして治る気配がない。
結局月曜日から木曜日まで休み、それでも治りきらないまま半月以上が経過しました。
今では普通に歩けるようになりましたが時折ズキっと痛み腰はおかしな腫れが残っています。完治は遠い…
十代の頃ならいざ知らず、とっくに大人になった今なぜこんな怪我をしてしまったのかとショックばかりが残る階段落ちでした。
これまで何度も下った慣れた階段で起こった今回の怪我。
注意不足や慣れによる油断、日常の緊張感の欠け、そんなことを痛感しました。
痛い代償ではありましたが、あくまでも打ち身で、大怪我で代償を払うことにならずよかったとも思えます。
今では階段を下る際、常に落ちたらどうしようという緊張との闘いです(笑)
慣れていても突然やってくるアクシデント、皆さんも怪我にはお気を付けください。

福沢 育子(ふくざわ いくこ)
ソフトウェア開発業を経てAAPへ。事務所のシステムやPC関係のお手伝いをしています。

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