アメリカへ行ったことがある方なら共感いただけると思うのですが、以前のアメリカ出張時にスーパーへ買い物にいったら、重さがlbs(ポンド)やoz(オンス)、長さがfeet(フィート)、inch(インチ)の表示で、どのくらいの重さや大きさなのかがわからないことがありました。アメリカは国際単位系を大々的に導入していないため、ヤードポンド法の単位が日常生活にあふれています。ヤードポンド法のややこしいところは、単位の区切りが10進数ではなく、例えば、1ポンド=16 オンス、1フィート=12インチと、個々の単位がバラバラで換算が難しいところにあるかと思います。
一方で、日本においては国際単位系であるg (グラム)やm(メートル)にほぼ統一されております。単位の切り替えは、1g = 1000 mg、1 kg =1000g、1m = 100 cm = 1000 mm と10進数で表せる単位しかなく、非常に便利であると個人的には思っております。
ただ、日本においても単位系が統一されていない分野があり、その一つが釣りです。釣具屋さんに行って見ていただきたいのですが、おもりは号 (1号=3.75g)、磯竿はメートル、ルアーロッドはフィート、渓流竿は尺 (1尺=30.3cm)、ルアーがインチとオンス、糸の強度がポンド等、多種多様な単位で構成されており、私を含めた初心者の頭を混乱させます。さらに、釣りの独自単位系もあり、長さを表す「ヒロ」、小さいおもりであるガン玉の重さ「B」、さらに小さいおもりであるジンタンの「G」などがあります。
これらの単位系はYoutubeの釣り初心者向け動画ですら普通に使われております。また、今回は紹介しておりませんが、釣り用語もまた非常に難解なものが多いです。コロナ禍のアウトドアブームでかなりの人が釣りを始めたと聞きましたが、最近は下火になりつつあるようです。色々な理由はあるかと思いますが、単位系の乱立や用語の難解さによる参入障壁の高さも一因ではないかと思う次第です。
なお、釣りの話なのに肝心のお魚の話が出てきませんが、ボウズ続きで話すネタが無いからであり、釣れるまでは暖かく見守っていただきたくお願いいたします。
氏名:風間 正和
所属:IT監査部