A&A blog

醤油とソース

04.15

目玉焼きには醤油か?ソースか? てんぷらには天つゆか?ソースか? というB級グルメ的論争があります。一般的に東日本は醤油文化、西日本はソース文化と言われています。
私は生まれも育ちも東京なので、当然、醤油派です。さすがにとんかつにはとんかつソースを使いますが、それ以外は醤油が多い。ソースと言えばとんかつソースで、ウスターソース使うようになったのは、大人になって自分で料理をするようになってからです。こだわってリーベンのものを買っていました。
ウスターソースの発祥はイギリスのリーベンなので、これを使っての料理はある意味本格的と思いきや、考えてみればデリシャスな食べ物が少ないと言われるイギリスの調味料なので、イギリス版の万能調味料をただ使っていただけなのかもしれません。(日本の万能調味料はやっぱり醤油でしょう。)
醤油文化である東日本で使うソースは、中濃ソースかとんかつソースが多いようです。西日本主流はウスターソースで、お好み焼やたこ焼きのソースもウスターソースからの派生したもののようです。ウスターソースは他のソースに比べてサラッとしており、濃度的には醤油とさほど変わらないと思われ、そう考えると醤油かソースかという議論は、相手の食文化を否定するほどのものではなく、ちょっとした好みの問題のような気がします。
さて、最近私がはまっているのは、とんかつに「ソースを使わない」食べ方です。とんかつと山盛りのキャベツにたっぷりソースをかけると、塩分取りすぎのような気がしてなりません。最初はソースの量を減らして食べていましたが、まったくソースを使わなくても結構いけます。(本当は少しだけカラシを付けます。)
この食べ方が合うのは脂身の多いロースの場合で、ヒレ(ヘレ)には合わない気がしていました。しかし、ソースなしでヒレを食べても美味しい店は、数は少ないですがあります。おそらく肉の熟成のための手間と時間を惜しまず、質のいい肉を使っているからでしょう。肉本来の旨みを感じられるヒレを置いているお店 = 美味しいとんかつ屋だと、私は思っています。(決して私はとんかつ好きというわけではありません。)
餃子を、タレなしで食べるのも面白いと思います。餃子のタレは、好みで醤油とラー油とお酢を合わせますが、柚子こしょうで食べるのも結構いけます。しかし、餃子には、しょうが、にんにく、ニラといった個性のある薬味が入りますので、タレなしでも十分味わえます。
餃子の美味しいと言われるお店で食べても、抜群に美味しいと感じないことがあります。これは餃子本来の味にタレの味が勝ってしまっているからだと思います。餃子にタレを付けないで食べると、美味しいお店とそれほど美味しくないお店の違いがはっきりわかります。
調味料は、料理を美味しく食べるためのアクセントですが、ちょっと控え目がいい。

佐藤 禎

<プロフィール>
昭和40年10月22日生
早稲田大学商学部卒業

<モットー・信条>
Rome was not built in a day.(少し前、塩野七生さんの本にはまっていました。)

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