A&A blog

憧れの京都出張

09.28

8月の夏休みの1週前、僕は京都に出張に行きました。今まで出張は何回か行きましたが、京都は初めてです。そして、なぜか京都はイギ スだという意味不明な先入観(京都=伝統と格式=イギリス)があり、イギリス大好きな僕は京都もいいところであるという考えから出 張があまり好きでないにも拘わらず、若干わくわくしていました。出張初日の朝、京都駅の中央出口で主査の人と待ち合わせでした。特に 「ここにおれよ」と細かく指示されたわけでもなかったのですが、視力0.2(裸眼)の僕がメガネをしなくても一発でその人とわかる、圧力 のある人類(以下、親分)が新幹線のホームの方から歩いてきました。朝からいきなり殴り飛ばされるのはまっぴらだったので必死で親分の機嫌を損ねないよう頑張りました。京都駅の伊勢丹の中を徘徊して親分と僕はお昼を探し始めました。ちょうどいい感じのところが発見されたのですぐさまとんかつ屋に入りました。さすが親分は速攻で食べたい物をお決めになられたのですが、僕は肉の量と質の大問題の狭間で悩みに悩んでしまいました。今にも親分から「はよせいや」とおしぼりを投げ付けられる直前、量を取ることに決めました。助かりました。そうはいっても親分はとても優しいいい人なのです。その後、お昼を食べ終えた親分と僕は出張先に向けてタクシーを拾いました。前から関西にはあずき色の物体(阪急電車、あずき色タクシー)が多く存在することを認識していた僕は、親分になぜか尋ねてみました。「なんでかは知らんけど近鉄の色も変わってるやん。なんで阪急だけ気にしてんねん」ごもっともでした。悩みは無くなりました。いや、無くしました。やっぱり親分は優しくていい人なのです。タクシーで20分ほど行くと目的地に着きました。ここから1週間、親分と一緒に仕事です。もう一度気を引き締めなおして仕事を頑張りました。初日の夜、親分と仕事のことについてじっくり語り合ったおかげで親分がますますすごい人なんだなぁと思いました。それから1週間はあっという間に過ぎていきました。そして最終日、京都駅に向かうためタクシーを拾いました。行きは京都駅から20分くらいでついたことから考えると、35分くらいあったので余裕であるかのように思えました。しかも、タクシーの運ちゃんは京都検定2級で1級が出てこない限り大丈夫でした。しかし、東本願寺の前あたりで考えられないくらい渋滞してきました。それでも親分は「こっから30分かかったらびっくりする」と笑い飛ばしていましたが、その後10分くらいでほんのちょっ としか動かない状況にさすがの親分も時計を見始めました。気を紛らわそうと2級(運ちゃん)に1級との違いを聞いても何言うてるかさっぱりわかりません。しかも、わからないことを2級に質問しようとしてちょっと横をちら見すると、これ以上話広げさせんなよオーラ満載の鋭い親分の眼光が飛び込んできます。そうです、親分にとっては、2の京都雑学はお腹いっぱいだったのです。京都駅が見えてきたときには新幹線の発車時間の5分前でした。僕は親分の許可を得て京都駅まで走り、乗車券の交換をしてもらいました。ぎりぎりセーフでした。しかし、タクシーのトランクには僕の出張かばん(コロコロ付き)が入っています。親分にこれを運ばせるのは申し訳なさすぎます。でも、やっぱり目の前の赤福と八つ橋の誘惑に勝てず、これらを買い、親分に本当にごめんなさいと謝りました。「サンキュウサンキュウ」親分は全然怒っていませんでした。それどころか、京都駅で鰻をおごってくれました。やっぱり親分は心の底から優しくていい人なんだなぁと思いました。

吉村仁士
趣味:なし

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