A&A blog

チョコ

05.26

週末にお花見を考えていた金曜日の晩に我が家へ帰ると、いきなり妻から「大変、○○(長女の名前)が、子猫を拾ってきちゃった!マンションでは飼えないから飼っていただける方を探さなきゃ!」と玄関で報告を受けることに。家に入ってLDKと続きの畳の部屋を見ると段ボールの箱があり、「加賀美チョコ(猫)・加賀美○○(姉・飼い主)」と書いてある。小学校5年になる長女は飼う気満々である。段ボールの中を覗くと、ちびっこい子猫が1匹いた。私の片手に乗せられるほどの大きさである。見た感じ、野良猫という様子ではなく、上品な?感じのするメスの子猫であった(後に、調べた範囲ではアメリカンショートヘアのブラウン何とかではないかと思われる)。長女が拾ってくるのも判る程、とてもプリティな子猫だった。長女に拾ってきた時の様子を尋ねると、マンションの隣の公園で同じフロアーに住むお友達(姉弟)と3人で遊んでいて、気付くと芝生の上に敷かれた新聞紙の上で鳴いていたとのこと。どうして、長女が引き取ったのかを尋ねると、誰のところに来るかを2回やったら2回とも長女のところに来たため長女が引き取ったとのこと。まぁ、止むなしか。。。

それからが大変であった。警察に届け出ても保健所行きとなり、結果は目に見えている。何方か猫好きの方を探さねば。隣のマンションはペット可なので、掲示板に張り紙をしてみたり、妻は長女や次女の学校のお友達を中心にメールをしまくったり。でも、そう簡単には見つからない。当座は、内緒で我が家で飼うしかない。ところが、私の実家では両親が昔、犬などとの別れが悲しかったことを理由に動物を飼う習慣が皆無であった(私の経験値は夏のカブトムシ程度)。妻は結婚した時には実家で大型犬(グレートピレニーズ)を飼っていたほどの犬好きではあったが、猫の経験値はゼロ。チョコはかなり生まれたてっぽいので、餌は何を与えれば?おトイレはどうするの?これまた、知っている方に聞きまくり、ドン.キホーテで12ヶ月未満の猫用の餌やおトイレの砂などを購入する。

最初、チョコは歩くのもおぼつかない程、動きもスローモーで、わずか高さ10cmちょっとの段ボールから自力で出られなかった。しかし、気付くと2~3日で出られるようになってしまった。それからは行動範囲が広がってしまって、大変なことになっていった。広くは無い我が家の家の中を色々と探索するのである。普段はLDK+畳の部屋にいるものの、ドアが開いていると洗面所や私の部屋などにも入りこんでいた。特に厄介だったのが、おトイレである。部屋の隅の方に行って、用をたすのである。おトイレとして用意した砂の上には中々せず、何ヶ所か自分で用をたす場所を作ってしまったのだ。チョコが遊んでいるうちは良いのだが、部屋の隅の方に行ってじっとしていると非常に危険なので、チョコの行動に気が気で無い時がしばらく続いた。仕方ないので、また、ドンキへ行って躾用の猫が嫌がる臭いを発する物を購入して、チョコの粗相しそうな場所に置いた。チョコは粗相して怒られた後、何と無くいじけてしばらく遠くからこちらを窺う様子がとても可愛らしかった。

チョコは2週間くらいすると、とてもすばしっこくなっていて、我が家の中を時々猛スピードで走ったりするようになり、また、高さ30㎝ぐらいあるソファーによじ登れる程に成長した。また、2週間もすると爪を良く立てるようになっており、チョコはじゃれて遊んでいるつもりなのだが、私の手足には引っ掻き傷が日増しに増えていった。その一方で、良く食べていた。妻が台所に立つと餌をくれると思い、妻の足に絡み付いてニャーニャー鳴き声をたてて甘えまくっていた。仕方なく、何回かは想定外の餌を与えてあげていたのだが、このままではデブ猫まっしぐらという感じ。。。

チョコは人懐っこい子猫で、家族の誰かの傍に行っては、良く眠っていた。長女が寝る時に自分のベッドへ連れていくのだが、2段ベッドの2階なので、長女が眠った後は私がチョコをベッドからおろしてあげる役割だった。私は、主に夜の部のチョコの担当であった。ソファーなどでTVを見たり、PCをいじっている横で、寝てたり、じゃれたりするチョコと数時間過ごし、段ボールのお家に寝かせてあげる係であった。

チョコが我が家に馴染みはじめた頃、当初、念願であったチョコを引き取ってくださる奇特な方が現れた。小学校2年の次女のお友達の祖父母であった。猫好きで猫を飼われた経験も豊富ということで、非常に安心な里親先であるが、埼玉県の熊谷とのことであり、私達の住んでいるところから、そう近い距離ではない。お引き取りは1週間後という約束であったが、最後の1週間はあっという間にたってしまった。お引き取りの約束をした土曜日の朝、次女のお友達のご両親が車でやってきて、移動用の籠に入れられ、チョコは去っていってしまった。去って行った後、次女は泣いていた。一番乱暴にチョコを扱って、時々チョコが悲鳴を上げていたのは次女に対してだったが、次女も次女なりにチョコをとても可愛がっていたのだったのだろう。短い期間であったが、チョコはいつの間にか私達家族の一員になっていたようで、チョコがいなくなった後は、しばらく家の中には寂しさが漂っていた。犬派の妻もチョコには大変癒されたらしい。飼い主だった長女は、里親先での名前が変な名前にならないことを気にしていた。

春の嵐のように去って行った僅か3週間のチョコとの生活であったが、家族に温かいものを運んでくれたチョコに感謝!チョコ元気で。

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加賀美 弘明(かがみ ひろあき)

最近思うこと:何かと難しい時代なので、バブル時代を懐かしく思います。

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