A&A blog

―トレーニングを再開したいけど根性がない今日この頃―

03.25

あと一月半で62才になりますが最近さすがに体力の衰えを感じています。特に背筋(脊柱起立筋)や足腰(特に大腿四頭筋)、それに腹筋(腹直筋や外腹斜筋)が衰えて来たなと思っています。
以前自己紹介で私はスーパーマルチオタクですと申し上げましたが、実は21才の頃から35才頃まで13年近くボディビルをやっていました。よってウエイトトレーニングについては一応プロのトレーナークラスの知識と経験があります。なぜウエイトをやったかというと、トレーニングを始める前は体重49㎏身長172㎝胸囲79㎝というモヤシのような体型で、思うところあってなんとか体重60kg以上のまともな体格が欲しく、色々試行錯誤した結果ウエイトトレーニングが最適ということにたどり着きました。
幸い下宿の近所にジムがあったので、そこに通ってボディビルのゴリラみたいな先輩たちに教えてもらったり、運動生理学やトレーニング理論の書物を読み漁り、週2~3回のトレーニングを13年間続けました。
26歳ごろがピークで体重60.5kg、胸囲97㎝まで行きました。ただ、パワーリフターとしての記録は平凡でベンチプレス90kg、スクワット100kg、デッドリフト120kgが自己最高でした(注:重量挙げにはオリンピックリフティングとパワーリフティングの二つの分野があります)。29歳で監査法人に入ってから、さすがにジムに行く時間が減る一方で、自宅にベンチプレス台とバーベル・ダンベルのセット(110kgまで練習可能)を購入して自宅でのトレーニング体制を作ったのですが、いつかそれらには蜘蛛の巣が張ってしまいました。
爾来バーベルマン生活から遠ざかって30年近くなり、かつての遺産を食いつぶして、たまにゴルフで250~60ヤード吹っ飛ばして謁に言っている情けない今日この頃です。経験や知識とノウハウは十分あり、必要なトレーニング機器も部屋に設置しているのでいつでもトレーニングを再開できるという油断が仇となったのでしょうが、最近一番大事なものが抜けているのに気付きました。それは「根性」でした。若い頃は何とか一人前の男の肉体が欲しいという強い気持ちがあったのですが、「一応これくらいでいいかな」「生まれつきのDNAからここまでが限界かな」等と妥協していたのでしょう。
36年間会計士をやってきて、今は世の社長さん達に色々助言や苦言をする立場になってきましたが、健康についても運動を通して啓蒙して行く必要があるかなと昨今思い始めました。何故ならこの優秀な日本人が運動に関しては全く無知だからです。運動はやり方によっては健康に害になります。年寄りの冬の早朝ランニング等自殺行為です。
ランニングがブームですがそもそも日本人のような華奢な体型でランニングは不要です。コーカソイドやニグロイドのように骨格や筋肉が発達している人種ならともかく、モンゴロイド、特に日本人の体形は本当にみすぼらしく、背筋が薄くて足腰も昔の日本人に比べてはるかに退化していて、筋力トレーニングこそ日本人の体力向上に適していると思っています。サーキット系(有酸素運動系)のトレーニングは心肺機能増強と反射神経のアップには有効ですが、骨格の拡張・強化や筋力の増強、特に消化器系内臓の強化には効果はありません。また、アクロバットの選手たちも体を柔らかくするためにはウエイトトレーニングをやるのです。
一般の日本人はこのように無酸素系運動と有酸素系運動の効果の違いや、パワーを発揮してそれを回復させる体内化学物質の変化のプロセスの違い、目的によってトレーニングの体系が全く異なるということ等を知らないし、トレーニングコーチの人達も知識と経験(トレーニング歴)が不足しているように思います。
私の専門はIPOですが偉そうなことを言うには現役であることが絶対の条件だと思うので、トレーニングについても現役でないと人に助言できないのではないかと考え、
トレーニングの再開に向けて気合を高めています(すぐにできないところが情けない)。
なお、ついでですからオタクぶりを披露させて頂いて筋肉について豆知識を書きます。
人の筋肉はFG線(速筋)、FGO線(中間筋)、SO線(遅筋)の3種類の筋繊維がよじりあってできています。その配合割合は人ごとに生まれつきで後天的に変えられません。
「力」を出して運動する時、体内のアデノシン3リン酸という物質がアデノシン2リン酸とリン酸に分解しパワーを出しますが、それを再合成するメカニズムが三つの筋繊維で異なり、速筋は非乳酸性機構、中間筋は乳酸性機構、遅筋は有酸素性機構という仕組みで力が再生されます。速筋はその人の最大パワーの20%以上の負荷がかかった時にはじめて動き出しますが、そのパワー再生メカニズムは体内のクレアチンリン酸の分解により、7.7秒しか最大パワーを発揮できません。中間筋は約33秒持ち、再生はグリコーゲンを使いますが、これがなくなったときに遅筋が動き始め、パワーの再生には酸素が使われます。それでも徐々に酸素が不足し、焦性ブドウ酸が発生して乳酸に変化していきますが、その乳酸の蓄積を「疲労」といいます。
こういうのはトレーニング理論のイロハに過ぎず、ある程度勉強したうえでトレーニングをしないと何の効果もないばかりか返って筋肉や内臓を傷めることになります。
最後に運動を長く続けて健康を維持する秘訣をお教えしましょう。それは「テキトー」に「ダラダラ」やること。健康のためには運動は一所懸命やってはいけないのです!!!

笹本 憲一
一言: 最近のオタクな日々を徒然なるままに書きました。
略歴 : 中央大学商学部、日本大学大学院修了後、日本大学講師を経て監査法人中央会計事務所入所。中央青山監査法人時代は事業開発本部で横浜株式公開部長、CSR部長担当。平成19年7月監査法人A&Aパートナーズ代表社員就任。
趣味 : 歴史研究(先史~昭和史)、軍事研究(現在防衛省系NPOの監事)
    その他マルチオタク(鎧甲冑・戦史・犬・国際情勢・印刷機械……)
スポーツ:100を切れないゴルフと挙がらなくなったバーベル
天敵 : ネギ

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