A&A blog

車をキレイにするということ

12.22

 12月のよく晴れた土曜日の朝7時、気温は5度、目覚まし時計が鳴る15分前に目を覚まします。黒いスウェットとデニム、靴は作業服屋で買った安めの品を身につけます。朝食は食べずに顔を洗い、歯を磨いて車のエンジンをかけます。暖気運転のため即出発はしません。出発までの間、前回から汚れがどのくらいどの箇所についているか車を12周して確認します。トランクを開けて、カーシャンプー等の道具の入った重めのバッグを乗せます。そう、洗車に行くのです。
 洗車、それは車を単なる移動手段に過ぎないと考えている人にとっては、無駄に労力と時間を費やすことにすぎず、できる限り人にやってもらいたい事でしょう。また、たとえ単なる移動手段とまでは考えていない人(車の購入にあたって燃費や経済性以外の要素に重点を置く人)にとっても、好きだという人は数少ないかもしれません。僕は、その数少ない人種の一人なのです。今回は、そんな忌み嫌われる洗車をどのように行っているのか、また、なぜそんなに好きなのかというほとんどの人にとってどうでもいいことについて書いてみたいと思います。興味のない人にとっては全く面白くないということを先に伝えておきます。
 東京に住んでいると、住宅街で洗車するのはご近所さんの目もあり不可能です。そこで、コイン洗車場を利用します。車を12周して汚れの確認を済ませると、お気に入りのコイン洗車場に向かいます。洗車場までの道のり、nismonissan motorsports international)のマフラーがいい音色を奏でます。音楽は必要ないです。
 さて、洗車場に到着しました。ここで洗車場についてポイントがあります。洗車は、車をキレイにするために行うものですが、一つ間違えると細かい傷やシミができてしまうことになります。その間違えの一つとして、炎天下での洗車が挙げられます。洗車の際には、車に水をかけますしカーシャンプーで洗ったりもします。この間ずっと車が太陽にさらされていると水道水が車にシミとなってこびりついてしまいます。取るのは非常に困難で、コンパウンド等で擦り取るしかなくなったりもします。そこで、僕は絶対に屋根付きのところにしか行きません。屋根付きといっても高速道路の高架下ですが、これで十分です。
 その屋根付きの洗車場で、まず、高圧洗浄機を使い車についた汚れや埃を洗い流します。その後、バケツにカーシャンプーを入れ、水で薄めます。この時、カーシャンプーは卵白を泡立てた時のようにふわふわにしておく必要があります。バケツにカーシャンプーを入れて、勢いよく水を注げばふわふわになります。こうすることによって汚れや埃を浮かせてこれらがスポンジ等で引きずられることによる傷を最小限防ぐことができます。
 ここからの工程は僕のやり方で、本当はボディーの洗浄とホイールの洗浄は分けたほうがいいのですが、スポンジをホイール用に交換してホイールを洗います(すなわちこの時まだボディーにカーシャンプーが残っています)。ホイールを外して洗う人もいるようですが、僕はホイールをつけたまま中まで手を突っ込んで洗浄します。ホイールまで洗浄が完了すると、再度高圧洗浄機で汚れと埃をカーシャンプーと一緒に洗い流します。
 さて、ここからが洗車において最も重要と言っていい工程である、拭き取り行程です。ここで、洗車、特に拭き取り時に重要なポイントがあります。それは、風が強い日には絶対に洗車はしてはいけないということです。風が強いと洗車傷の最大の原因である砂埃が飛んできてボディに付着してそれを擦り拭きしてしまうことになります。後日、水銀灯等の真下に車を置いてボンネットを斜めから見てみると泣きたくなるくらいの洗車傷(グルグルと円を描くようについている細かい傷)がついてしまいます。 
 汚れと埃をカーシャンプーと一緒に洗い流す作業が終わったら、高圧洗浄機の場所から拭き取り場所に急いで移動します。洗い流した後の水滴が乾いてしまう前に全て拭き取る必要があるためできる限り急ぐ必要があります。トランクを開け、すべてのドアを開け、水滴が全ての場所に残らないよう隅々まで拭き取ります。ホイールも水滴が残らないよう拭き取り、タイヤにコーティング剤(車のタイヤは黒い方がかっこよい、タイヤを被膜でコーティングすることで黒光りさせるもの)を吹き付けます。その後、内装の汚れを隅々まで拭き取り、前後左右のウィンドウを濡れたタオルと乾いたタオルで2度拭きします。タイヤに完全に被膜ができるまでに15分くらいはかかるのでこの間に内装掃除およびウィンドウの洗浄をするのが合理的です。
 このあと、ボディに市販のガラスコーティング剤(車のボディに薄いガラスの被膜を作るものでワックスとは違いボディの保護機能も強い)を施工することもありますが、通常はここまでで完了です。約2時間かかります。体力的にも結構ハードです。しかし、この時目の前にある自分の車はどうなっているかというと、ボディはガラスのように光り、景色が映りこんでいます。タイヤは黒光りして、ホイールにまで景色が映りこんでいます。リアフェンダー(リアタイヤの上のボディ)の曲線が芸術的なラインを描きます。以前(3か月前)は、この時のタバコが一番良いといえる瞬間でした。金曜の夜就寝前に見たニュース番組によると月曜日の天気は雨でしたがそんなことは関係ないのです。この瞬間、そして、この状態の車に乗れる瞬間が楽しくて、たばこはやめられても洗車はやめられないのです。

<氏名>
吉村 仁士

<経歴>
早稲田大学商学部 卒業
中央青山監査法人 入所
平成19年7月 監査法人A&Aパートナーズ 入所
現在に至る

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