私が中学生の頃、当時大学生だった兄が、大学帰りの電車の中で迷子になっていた子を保護して家に連れてきました。連れてきた子は・・・この世の物とは思えないくらいにかわいく、うちで引き取ることにしました。
今だったらネットの掲示板等で告知することもできるでしょうが、当時はどう対応したらよいかも分からなかったため、「責任をもってこの子の一生を幸せにします」と八百万の神様に誓った上での決断です。
 
ちなみにその迷子はハムスターです。種類はもちろん、一番かわいいゴールデンハムスターです。それまで、ハムスターを肉眼で見たことがなかったこともあり、このボテボテ感と手足の短さとデカい顔のかわいさが衝撃的で、子供ながらに、この子と出会ったことが世界観が変わっていくのが実感できました。
というのは、それまで私はかなりの動物嫌いだったのです。特に犬が嫌いでした。町中を散歩している犬とすれ違うと、必ず道路の反対側へ行くなど、できる限り近付かないようにするほどだったのです。周りの人からは、「動物が嫌いでも試しに何かペットを飼ってみると、毎日触れ合っていくうちに少しずつ考え方が変わるよ」とよく言われたのですが、自分では「10年飼い続けても絶対変わらない」と思っていました。が、実際には0.1秒未満で変わってしまうほどかわいかったのでございます。
 
そうすると、うちの子以外の動物達も全てかわいくなるのですね。当時はインターネットなんてなかった時代ですから、動物を見るには動物園に行くしかありません。高校生の頃はよく一人で動物園に行っていました。「一人焼肉」とか「一人○○」ってのがありますが、一人動物園ってのはあまり聞かないですね。入園料もそんなに高くないのにこんなに幸せになれるアミューズメント施設は他にあまりないと思います。
コロナ禍で人と会うことがどうしても制限されますが、そんな時こそ一人で動物園はおすすめです。