第20回 で、結局IFRSって何だろう??

みなさん、こんにちは
というより、2ヵ月(!!)のご無沙汰です。。

この夏の記録的猛暑の影響で(!?)、連載を1回とばした寺田です。
いちおう、月に1回のペースを目途にしてるのですが・・・

遂に、このコラムも、今回で20回目を迎えることが出来ました。
月日が経つのは早いですねえ。。。
切りが良いので、今回は少し総論的な事を書きたいと思います。
そもそものIFRSに対する根本的な考え方についてです。

前回、前々回の当コラムで、IFRSの「フレームワーク」について取り上げました。
特に前回では、『「経営者が把握している企業のリスク及びリターン情報を財務諸表に反映すること」がIFRS(フレームワーク)の目的である、ということが出来ると思います。』という事を書かせて頂きました。
ここが、IFRSに対する根本的な考え方を整理する、重要なポイントだと思っています。

端的に言うと、『IFRSとは会計基準ではなく、投資家のための「開示基準」である』と言って良いでしょう。
つまり、これまでの日本の会計基準は、「期間損益計算を、如何に会計理論的に適切に行うか」ということを指向したものでした。それが、IFRSでは「企業実態の情報を、如何に投資家に提供するか」ということを指向していると言えます。

IFRSを「会計基準」と捉えるか、「開示基準」と捉えるかによって、実際に適用される会計処理自体には対して違いはないかも知れません。とは言え、その会計処理を決定するプロセスにおいて、投資家への開示目線は重要になってくると思います。
極端な話、これからはIFRSを通じて、自社の経営方針を市場に積極的にアピールできるようになるので、最終的には如何に経営実態を開示していくか、というのが企業の課題となっていくでしょう。

その意味では、経営者が持っている企業の経営方針と、IFRSの原則主義下で採用される会計方針は密接にリンクすることになると言えます。
これまでの日本基準では、企業の経営方針とは全く別のところで会計処理(=会計方針)が決まっていました。これは、日本基準が相対的に規則主義であったためです。しかし、これからは経営実態(=経営方針)を開示するスタンスで会計処理(=会計方針)を決定することが望まれます。
IFRSが適用される企業は、IFRSの定めた原則主義の枠内で、会計方針を自由に選択できるという風に誤解されがちなのですが、実際はそんな事はないように思います。経営実態を最も反映した会計方針は本来ならば唯一つである筈なので、実際は、むしろIFRSの方が会計方針の選択の幅(ちょっと微妙な表現ですが・・)がせまいとも言えます。

理屈ではそういう風に考えるのですが、実際にIFRSが適用された場合には、なかなか難しい面もあると思います。各企業の考え方や開示ポリシーにかかってくる点なので。。。
完全に私見なのですが、IFRS適用下においては、企業間で開示の二極化が生じると思っています。すなわち、IFRSを機に積極的に企業情報を開示(IR 目線)していく会社と、最低限の制度対応(この場合はIFRS対応)さえすれば良いという会社の2つに大きく分かれていくのではないかと予想しています。どちらが良いということは言えませんが、結果的にそのような状況になると思います(特に適用初年度では)。

いずれにしても、IFRS導入作業を実施する(又は検討する)際には、単なる2つの会計基準の差異云々だけではなく、最終的な開示の在り方についてもある程度意識する必要があると考えています。
IFRSはあくまで「開示(財務報告)基準」ですので。

ということで、今回はこの辺で。。。

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