2015.06.22

「おもてなし」

「お・も・て・な・し」と美女がささやき、合掌したのが2013年9月。その後の観光立国政策の拡大も手伝って日本への外国人旅行客が急激に増加する中、日本の「おもてなし文化」が注目を集めて久しい今日この頃です。日本人では当たり前のことが、海外の方には驚きと共にとても心地よく感じるという「おもてなし」は、インバウンド重要の取り込みの必要性という経済的な下心だけではない、日本人特有の文化であり、それが評価されてリピーターが増加しているということなので、日本人としては喜ばしいことです。
例えば六つ星ホテルのようなお値段もそれなりな場所でのおもてなしが素晴らしいのは、それはそれで感動するものですが、日常の、街中で受けるおもてなしに感激する方が、印象が強いのではないでしょうか。

以前、築地市場に行きました。外国人観光客の市場内の見学が急増して、市場見学のお作法が分からず、一時せりの見学が中止となっていたようです。私はもっぱら市場内グルメが目的でしたので、せりの見学はしませんでしたが、「せっかく日本に来たのだからマグロのセリを見たい!」という外国人の方が朝2時ごろ(この時間を朝と言うのか・・)から配布している整理券を取りに来るそうです・・。そこまでしてやっと見られるせりですから、近くで見たい、写真を撮りたいなど、おのずと市場関係者に迷惑をかける行為となっていったようです。このような状況の中でも築地市場の「おもてなし」を見た出来事がありました。

そのお店は市場関係者が珈琲とサンドイッチなどを楽しむ渋い喫茶店で、私の市場内グルメの目的の一つのお店でした(ちなみに私のお目当てはカツサンド。テイクアウトもできるのです)。私達がお店に入った際、二人の外国人観光客(女性)が珈琲を飲み終わり、お会計をしていました。お二人は日本語がそれほど分からない様子で、この店の初老のおかみさんは、一生懸命片言の英語でお二人におつりの説明をし、テイクアウトのカツサンドの説明をし、お二人が持っていた水筒に水を入れてほしいという要望にも答えていました。お店を出るときのお二人は、おかみさんの一生懸命の「おもてなし」に十分満足した笑顔でした(ちなみにおかみさんは日本人の私達にも優しく、ビシソワーズの取り分けを許してくれました・・)。こんな小さな一つ一つの「おもてなし」が日本に対する印象を作っていくのだなとちょっと感動した場面でした。

5年後には最大のイベントがやってきます。他国開催の際に施設完成が間に合わないことをニュースにして、「日本ではあり得ませんね」と言っておきながら、施設建設の資金負担で今さら揉めてみたりして先行き不透明ですが、そこまでに小さな「おもてなし」を積み重ね、日本の優しい「おもてなし文化」であふれるイベントになってほしいと願わずにはいられません。

PS.築地市場(特に場内)は長蛇の列ができるお寿司屋さんもありますが、洋食が美味しいです。市場関係者が利用することを前提にしているので、揚げ物など普通では朝食になりにくい洋食のパワフル系メニューが朝から普通に食べられます。お店に入ってくるなり「今日は何が入ってるの?・・じゃあそれのフライと、ビール。あと、かつ丼。」と言って新聞を読み始めた長靴を履いたロマンスグレーのオジサマ。かっこいい・・。

町田 眞友 (パートナー)
<プロフィール>
中央大学商学部卒業後、中央監査法人に入所。
2007年7月、監査法人A&Aパートナーズに移籍。

<趣味>
季節の美味しいものをいただくこと。
(食文化維持のため・・)

<モットー>
 楽しい時はいつも通り明るく、困難なときほど落ち着いて明るく。

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